自分の意志で日本の国籍を取得することを「帰化」といいます。
帰化は法務大臣に「日本人になりたい」旨を申請し、許可された時に日本国籍が与えられます(国籍法4条)。
しかし、申請すれば必ず許可されるというものではなく、帰化条件を充足した者に対して法務大臣の許否の判断が下されるものです。
帰化はその条件の程度により普通帰化(法5条)と、簡易帰化(法6条,7条)それに大帰化(法9条)の3種類があります。
普通帰化は一般の外国人を対象とした条件であり、簡易帰化はわが国に特別の血縁又は地縁のある外国人(日本人の配偶者など)を対象としています。
帰化の条件としては(1)居住条件、(2)能力条件、(3)素行条件、(4)生計条件、(5)重国籍防止条件等があります。詳しくは⇒帰化の要件
帰化の要件の中に「素行が善良であること」というのがあり、交通違反や交通事故を起こしている人の場合はこの条件に反していると判断されることがあります。
ですが、軽微な交通違反であれば、申請も受付けられ許可となっているケースもあります。
違反や事故の回数や程度により具体的な取扱いも異なりますので、法務局の担当官に相談され、指示を仰ぐことも良いのではと思われます。
違反や事故の内容等により、「○年後に申請してください。」と指示が出されることもあります。
申請書にも、預貯金の額や所有不動産、高価な動産を記入する欄があり、心配なさる方がおられます。
今日では通常の生活が営める収入や財産があれば許可となっていますので、それほど心配する必要はないと思います。
許可は、法務大臣の自由裁量となっていますので受け付けられただけでは、必ず許可となるわけではありません。
ただ、実務上は申請の相談の段階で明らかに許可が難しい方の場合は、担当官からその旨のアドバイス等があり、申請が受け付けられた方で不許可となる方は少なくなっています。
現在、東京や大阪などの大都市の韓国領事館ではオンラインで韓国戸籍謄本を発行しています。
ですが、帰化申請の場合は、除籍謄本や原戸籍謄本が必要となることもあります。
その場合は韓国の本籍所在の役所に郵送での請求を行うか、在日本大韓民国民団の近隣支部から代行請求をお願いすることになります。
※2008年1月1日から、「家族関係の登録に関する法律附則第3条1項」施行により戸籍制度が廃止され、家族関係登録制度が新設されました。
申請人自体が無職であっても、配偶者や父母の収入等でも大丈夫です。また配偶者は、内縁関係であっても、おおむね問題はありません。
サラリーマンの場合は、勤務先で源泉徴収票が発行されていれば、業種は問われません。
個人事業主や法人の代表者である場合も、確定申告や法人税等をしっかり払っていれば問題はありません。
ですが、あまりにも節税が過ぎる税務処理を行っておられる場合には注意が必要です。
帰化により日本国籍になっても、親子、兄弟姉妹といった関係に変化がおきるわけではありませんので直接影響はありません。
しかし被相続人が生前に帰化していた場合、適用される相続法が変ります。
韓国人が死亡した場合、韓国民法が適用されますが、帰化により日本人になった後に死亡した場合、日本国民法が適用されます。
韓国民法と日本国民法とで相続分や遺留分などの相違点があります。